『夜、そして冬』

冬そして夜 (創元推理文庫)

冬そして夜 (創元推理文庫)

アメリカが舞台のハードボイルド。NYのハードでボイルドな探偵が、アメフト強い奴が正義!という街で起きた過去と現在の事件をさぐっていく物語。面白かったです。
私はアメリカに住んだこととかないけれど、高校生活ヒエラルキーの男子トップはアメフト選手で女子トップはチアリーダーってことは基本知識として持っているくらいなんだから、ここまでのアメフト礼賛っぷりもなくはないんだろうなーと思いながら楽しく読みました。高校生の時には、大人には見えないルールの中で生きてたりするのは万国共通。
今の事件と過去の事件がつながっていく過程(あるいはつながりがほどけていく過程)がうまくて、はぁはぁしながら読みました。女子高生記者の存在がちょっと飛び道具的でずるいって思ったけど。
ハードボイルドものお約束の主人公の傍らにいる聡明で美しい女性が、何かと言えば訳アリっぽい描写をされていたので、実は妄想の産物だとか、実は犬だとか、深刻なレベルの身体障害者だとか、っていう可能性を勘ぐりながら読んでいたんだけど、単に中国系だというだけのことのようだったことに驚きました。奇異な目でみられるに足る理由なんですね、中国系だ、っていうことは。
それにしても、あの合宿所の人が彼女と二人きりになった途端に人がかわったように態度がかわった、っていうのが全然納得いかない。当たり前のことみたいに書かれていたけど、なんで??? 誰か解説してー。
<追記>
あらやだ逆だったわ!!!<タイトル