ねむい!ねむい!ねむい!

思いは、言葉という形をとった途端に正確性を欠いてしまう。心に流れている思いを、言葉に押し込めた途端にフワフワと産毛のように生えていたその思いのもつ可能性はシェイビングされて、間違ってはいないけど何かが違う何かが足りない、ツルツルとしたものになってしまって、世界にむかって流れ出す。しかももともと生えていたのは私の産毛だったはずなのにまるで最初からツルツルだったかのように自分自身すら思い込んでしまって、途中でその違和感に気付いてもその頃には私の発言はもうツルツルのほうであって産毛のニュアンスはどこかに消えてしまったまま自分でも見つけることはできなくなってしまうのだ。
そんな毎日の中で、わたしはさきほど、つかみました。
……うん、私が今食べたいコレは萩の月です。