自分語り

高校生の頃の自分が嫌いか、と問われたら、返答に窮する。
ちょっと前までは、中学生の頃の自分が大嫌いで、中学校は消し去りたい思い出ばかりだった。勉強ができて、アニオタで、メガネで、ヤンキーと仲が良くて、万引き上手で、先生の覚えはめでたい、そんな中学生。当然のように、モテるはずもなく、自分は一生処女で過ごすんだろうなーと思っていた。
理系の大学の付属だった男子校に、女子の一期生で入ったのは、だから、そんな自分と決別するためだったんだ、と今では思う。
高校時代は、思い描いていた通りのモテ期だった。自分で言うのもなんだけど!時はバブルだったしね。男は財布、ぐらいの豪語はしていたはず。
私のコンプレックスの多くは、そこでモテたことによって解消されたと言っても過言じゃない。


でも今は、そんな思っていた通りになったはずの高校時代があまり好きじゃない。
あの頃の私には、見事なくらいに魂というものがなかった。あったのは「見せたい自分」ばかりで。自分が「見せたい自分」によって武装していたがゆえに、誰もがそうだと思いこんで、何も誰も信用なんてしていなかった。
でも恋愛だけは沢山したんだよね。恋愛ごっこ、というべきなんだけど。あれは完全にゲームだった。付き合わされた男の子たちは災難だったことだな、と思う。


高校生の頃の私は、それなりに必死だった。それなりに鬱屈したものを抱えていたし、なんていうか、無下に嫌いと切り捨てたいものでもない。
でも。その頃を知っている人たちに会うのは、苦痛だ。
大学に入って、あまりにアホな人たちに囲まれて「こ、こいつら…裏とか…ねえーッ!!」と気付いたあの瞬間から私は変わったんだ、ってことすら、話すには距離がありすぎる(そもそも私たちの距離が近かったことは一度もない)友人たち。


まあ、楽しむとしましょう。
つうーかね。披露宴とかに着ていける上等なおべべがないよ!