『斧』 ドナルド・E・ウェストレイク

斧 (文春文庫)

斧 (文春文庫)

なんだか久々に翻訳モノを読みたくなったので、ポチっとアマゾンで衝動買い。他にも数冊翻訳モノを買ってみました。たまーにそういう波が来ます。外人の発想とか、思考回路とか、理解しがたいものがあったりして面白い。


もう2年仕事がない主人公の平凡な中年男性が、就職難のアメリカで仕事を得るために選んだ手段は、ライバルになりそうな経歴の持ち主を片っ端から殺すことでしたー!!!
ぶふー!!ありえないって!
でも。この本。面白かった。サスペンスものとしての出来はともかくとして(ともかくとしちゃった!)読んだ人と「これさ!アレだよね!」と話したい気持ちにさせる本。



以下ネタバレ




あのね、すごいネタバレしていいかな。斧で殺さないんだよ!人のこと!!!
これが一番びっくりしたね。あと、主人公がすげーなんか杜撰なの。でもLuckに守られてるの。びっくり。


この本のドキドキの軸はいくつかあって


・殺しはバレるのか
・家族は(夫婦は)どうなっていくのか
・仕事は得られるのか


あたりが、それなんだけど。もうね、どれもこれも先が読めなくてね。
だってこの主人公うかつだし。途中から指紋拭く描写でてきたけど、途中までそれがみあたらなくて、私はドキドキでしたよ。つうか、同じ銃だってことぐらいわかるっつの!あぶねーっつの!もっとミステリー読め!!ほら、刑事きちゃったじゃないかー!!!!つう、ね。
奥さんの一人長台詞のところとか、もうこれ夫婦仲終わるんちゃう?って思ったしね。息子は唐突に窃盗とかしちゃうしね。頼れるダディー大好きサ!みたいな解決か。すげーーー。って。


なんか、こう、気持ちよかった。あ、うまくいっちゃうんだ?みたいな。認めちゃう。強引だけど、認めちゃうよ。仕事もまんまと手にいれちゃうんだ。ハッピーエンドなんだ。殺して殺して殺しまくって、仕事手に入れて、オーケージョニーなんだ。
しゅげーなーーー。