『神は銃弾』 ボストン・テラン

神は銃弾 (文春文庫)

神は銃弾 (文春文庫)

前々から読んでみようと思っていた一冊。満をじして読んでみてびっくり。よ…、読んでる〜〜〜!!!
読んだことある本でしたよ。しかも、いつものことながらウロ覚えなので「たぶんこれはこの人が助かる」とかいう漠然とした結論だけがわかっている、という状態。えへ。えへへ。
もうほんと、いいかげんにしてほしい。私の脳味噌。


あんまり好きな文体じゃないので、どうも作品そのものに対して距離をとってしまうのだけれど、面白く読めたことは読めました。(ひどい言い方)ただ、肝心の「クソッタレな神ってのは、ただひとつ、銃弾だよ」っていう部分とかの哲学っぽい部分がまったくほんとうに読み難いのは閉口。これは翻訳が悪いんじゃないかなー。あとね、ニュアンスで語りすぎ。わかんねーよ。



以下ネタバレー



作品に夢中になるためにも、ギャビに助かってほしい!っていうのが必要なのに、あんまり思えない。助かった後の人生がなあ。とか。いまごろ辛い目に…みたいなのがね。どうもね。それでも生きていくのだ、と、この主人公の女が全身で言っているわけですが。
サイラス(だっけ)が本当にそんなに怖いのか、っつうのも見えない、っていうのも大きいかもしれない。残虐な人格に慣れてしまっている私には、どうもイマイチ恐怖が。
あと、そうそう。アーサーたちじいちゃんズの悪行もね。たいした悪行に思えないしね。麻痺しすぎでしょうか。やっていることはアレなので、十分嫌悪感を抱けると思うんだけれど、どうも抱けないまま。


総合すると、イマイチ、という感じかな。これ2001年かなんかの海外のベスト1だよね。うーん。