広告批評12月号

今年の国内広告のベスト10発表。今年はインターネット以外のメディアにほとんどまったく触れなかったのだけれども、それでもベスト10入りしているようなものたちは大概見覚えがあるから、広告って、すごい。
TVCMの1位はアディダス。あの、アリと娘がボクシングするやつと、コマネチと誰だかが共演するやつでした。あれは、じーっと見入ったもんな。NIKEがどこにも一本も入ってないのが、ちょっとすごいな。と思ってたら、今年の受賞作をふまえての審査員たちの座談会でもそのことに触れられていました。かっこよくて当たり前、という感覚を消費者も持っている企業、か。すごいな。
それにしても、新聞広告のマイナーさは際立っているんじゃないかと思うんだけれど。どうなんでしょう。新聞の購読層と、ツーカーのターゲットは重なりそうなので、新聞広告の2位だか3位だかの人がズラリと並んだツーカーの広告はズバリだな、と私でも思いました。あの広告は、インパクトもあるし、ついじっと見ちゃうし、私もすきです。
あと、井上雄彦が出した新聞広告。1億冊突破、ありがとうございますってやつ。存在は知っていたんだけれど、初めて全部をちゃんとみました。そしたら、なんかすごい泣けて来ました(最近涙腺がゆるすぎる)。もう、なんか、コピーがすごくてね。スラダン読みたい。今すぐ読みたい。って思いながら泣きました。
それにしても、私はあれを出版社とか絡んで出してるんだと思ってたんだけど、完全に個人で出したのね。すげーな。6誌に個人で全段ぶち抜き広告かよ。そのことにも軽く感動と目眩を覚えました。
あと、泣くと言えば、私はTVCMの1位になったアディダスのコピーとか、カップヌードルのコピーとか、時と日によっては、タワレコのNO MUSIC NO LIFE ですら目に涙を浮かべて眺めたりするんですけれども。あの、短文に込められた思いとか、勝手に受け取るのって心地よいですよね…?
あと面白かったのは、なんだろうな。審査員座談会でしりあがり寿が、「ぼくも一票いれたけど、なんかこの賞まであげなくても一億売れたんだからいいじゃないかと思って来た」みたいなことを言っていて、しりあがり寿って素敵…とうっとりしました。毎年買ってるけど、この審査員の座談会が面白くて買っているんだと、毎年思います。今年はでもなんかちょっとボリューム不足かな。
あとは、やっぱりラフォーレは永遠にエッジを全力疾走するんだなあ、とか。そういや、そういう意味でLAFORETはNIKEと同じはず。うへー。
これらを見て「かっちょえー!」とか思ってる私は、確実に彼等の2年くらい後ろをみているわけで、軽くへこんだり。一年のしめくくり気分になれて、楽しいね。刺激にもなるしね。それでもって、レイアウトとかのヒントにもなるんだから、一石三鳥くらいだね。