私は写真が好きじゃない

椎名林檎さんが「あなたはいつも写真を撮りたがる私はいつもそれを嫌がるの」と歌って以来、どうも写真嫌いですと言い難くなってしまってあんまり言っていないのですが、私は写真があまり好きではありません。実は。
(自意識過剰が自意識過剰さゆえに自意識過剰ですと言えなくなる、みたいな自意識スパイラルっぷりですが、特に椎名林檎によって、というあたりがアレですが、そういうことは意に介さないようにがんばって生きて行きたいと思いまっしょい!)
昔からなぜか好きな人の写真とか持っていたいと思ったことがないのです。理由はわかりません。
メリケンのドラマ(具体的に言えばビバリーヒルズ青春白書)に刺激されて家族の写真をやたらめったらに部屋に飾っていたことなどもあったのですが、そのポーズに憧れただけ、ハイガイズと言いながら友だちに近付いていく様の滑稽さと同様にうわべだけのまねっこもいいところ、だったために、まったくもって大事になどするわけもなく、そのへんに転がっていたフォトフレームに適当におしこめられた家族たちの笑顔が埃にまみれていたりなんかして、でもそんな埃まみれっぷりもまた私らしいカモ…なんていう救い難いアレでアレな高校生(高校生かよ!実家かよ!)だったという自分語りに落ち着きを見せるくらいのものでして。
別に形に残ってもいいんだけれど、写真の範疇になにかが閉じ込められてしまうような気がして、写真があることによって写真にうつっていない部分が消えていってしまうような気がして、あまり好きではないのでした。あれですよ。
机にイニシャル彫るあなた、やめて思い出を刻むのは心だけにして
ってやつ。
で。ここで一緒に旅行にいったことがある人たちは「ハァ?」と半角で言うことが予想されます。最近の私は旅行に行くとやたらめったらに写真を撮りだしたりするのです。そうなると今度は貧乏根性丸出しで何もかもを撮ろうとしちゃったりしてね。海外なんていこうもんなら、一日に60枚くらいは普通に撮ります。食う寝る撮るです。
いやーなんでしょうね、あれね。写真好きじゃないんだけどね。学生の頃はどこに行こうが写真なんて撮らなかったんですけれども。写真にでも残しておかないともう脳内に空き容量ないんだよ、って感じでしょうかね。脳内検索してももうあの頃の画像がでてこない。キャッシュとか捨てたい。つまりは加齢?そういうこと?
まあ、いいんです。何が言いたいかって、基本的にはやっぱり写真はいらないって思ってるんだけど、
こういう写真とか出て来ると、自分ではとうていこの黒さは記憶していられないからやっぱり写真という記録方法は悪くないナーっていうか黒いよ黒すぎるよ面白いよ!!!ということなのでした。


こりゃー日本人に日本国内で「あなた日本人?」って確認されるわけだよなー。
アメリカ国内でスペイン人に、他の日本人の女の子と見比べながら「日本は単一民族じゃないのか」と聞かれたこともあるよ)