『ダ・ヴィンチ・コード』 ダン・ブラウン

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉

ダ・ヴィンチ・コード〈下〉

ダ・ヴィンチ・コード〈下〉

ちょっと順番が前後してしまいました。冬休みに読了。面白かったです。ウンベルト・エーコーの『フーコーの振り子』を挫折している身としては「ま、またしても知のエンサイクロペディア系だったらダメかも…」とドキドキしていたのですが、読み始めてみたら、さすがはハリウッドの国の人といいますか。はるかにエンタテイメント性の高いものでした。ぐいぐい読んじゃったよ。
私は残念ながら暗号解読の専門家でもなければ宗教や芸術に造詣が深いわけでもないので、彼等の言っていることがどれだけ驚異的なことなのかを正確には把握できていないであろうことが悲しいのでしが。それでも十分にワクワクしました。
これで暗号解読したあとに出て来る文章が「暗殺者の正体は芭蕉」とかだと、さらに加速したんですけれどもね!(嘘です)

ただ、残念なことに、導師の正体というサプライズは失敗いていたように思います。だって、これだけ事情に通じている登場人物で、恐らくは味方ツラをしているであろう人って言ったら他に候補がいないじゃないですか…。
ソフィーのことも、一度疑われてから晴れる、という段階を踏んではいますが、でもあやしさ全開すぎだと思いました。
まあ、でも、私がこの本でもっとも面白かったのは、オプス・デイの描き方と、シラスと師匠(名前忘れちゃった)の物語の部分だったので、不満はないです。やっぱりキリスト教絡みの話はちょっとゾクゾクするものがあるなあ。
あと、おじーちゃん死ぬ間際に張り切り過ぎ!って思いました。銀行の人もすごい好きだ。
読了してから、オプス・デイのサイトをみにいったら、真っ向から反論していました。そりゃあ、ああいう風に描かれてたらなあ。これで本当にオプス・デイが教区からはずれたらすごくあついんだけど。
つうか、ルーブルの現館長とかどういう思いでこれを読むんだろう…。