『月読』太田忠司
- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/01
- メディア: 単行本
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特に私が納得いかなかったのは、ケイ子。なーんでしょ、この子。人に迷惑をかけておいて、感謝の言葉ひとつ口にするでもなくて、気がきかなくて自分勝手。魅力ゼロ。だから、この娘に惚れる心理もわからないし、この娘のワガママを叱るでもなく「何も言うことができなかった」的描写で放置するというのも皆目理解できない。終始イライラしていました。
あと、刑事もね。「なんか気付いたら単独行動しちゃってるんだよネ。これだから俺って一匹狼…」みたいなことを思う描写があったのですが、あんた、自分が一人で行くって強引に言ったんじゃねーか、と。なんだこの構って厨は、と思いました。他にも色々と社会生活を営んでいる大人とはとうてい思えない言動が。いや、はみだし者描写ってことじゃなくてね。小説内での設定に説得力を持たせるだけの人物描写がないって意味でね。 「人が死ぬと必ず現れるという月導を読みとって死者の最後の思念を伝える月読」っていう設定はかなり好みなんだけどなぁ…あ。朔夜さんは唯一、割と好きでした。