第25回アニメスタイル・イベント「フリクリトークイベント☆ナマコメ」

日時■9月19日(月・祝)18:00開場 18:30開演 22:30終演予定
出演■鶴巻和哉小黒祐一郎今石洋之平松禎史榎戸洋司、佐藤裕紀(予定)
主催■WEBアニメスタイルhttp://style.fm/as/index.shtml
会場■LOFT/PLUS ONE(http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/*1

http://www.gainax.co.jp/flcl/news/index.html#news
行ってきました。すっごく楽しくて面白かったので、書けるだけがんばってレポートを書きます。
イベントの主旨は「フリクリの1、2、5、6話の本編をみながら、生でコメンタリーしよう」というもの。コメンタリー係(?)は上記出演者参照。
わたくし、大変に不勉強な人間なので、上記の出演者の皆様の中で知っているのは鶴巻さんだけ、という体たらくだったのですが。むちゃくちゃに楽しかったです。いやーなんか、勉強になっちゃった(気がした)。
というわけで、時系列にそってレポ*2。例によって例のごとく、長いです!

人大杉

18:00開場なので、開場時間にいったのですが。いやー舐めてました。とっくのとうに満席。受付とっぱらって、飲み物のカウンターの中にも立ち見をいれて、いつもは出演者控え室になっている二階にもモニタいれて人いれて、階段にも人を座らせて、それでもエレベーター前に人があふれる大盛況っぷり。
私は、普段は受付が設置されているあの通路に並べられた椅子でモニターで拝見しました。
正直、始まる前はモニターで観てて意味あるかなーとか、ちょっとしょんぼり。
しかし、人の間を文字通り縫うようにして注文をとってはデリバリしていた店員さんたちはさぞかし大変だっただろうと思います。テーブルなしの席とは思えない量の食べ物を注文しちゃっててごめんやで…。でも、ほら、居酒屋だし…。食べ物注文してナンボっていうか……。蒸し鶏ライス食べるつもりで空腹で行ったんだ!!許して!!!

生コメンタリーすたーと

わたくし、さきほども書きましたけれども本当に不勉強といいますか。コメンタリー観たことねーってくらいでして。作画?原画?絵コンテ?ホジホジってなものでして。一体なにを話すのかぶっちゃけわかっていなかったのですが。
始まってみたらば
「ここは○○さんの原画ですかね(画をみて)」
「あー。この人の仕事はすっごい丁寧なんですよ」
「あ、ほら、破片の放物線ちゃんとトレースしてる!」
「やーすごいなー」
とか、そんな感じのことを延々とおっしゃってまして。これがもう面白い面白い。
「ここの爆発は原画庵野さんですね」
「んーでもこの爆発はいまいちですよね」
「5話のほうがかっこいいですね」
とか、当たり前のように!(これが一般的な観かただったらすみません。こんなことに興奮していてすみません)
原画関係のお話しの中でも印象的だったのは、鶴巻さんの
「原画集とか出すと、シーンごとに原画誰々って名前を書いてくれって要望がたまにあるんですけれども、そんなの書いてなくてもわからなくちゃダメですよ。ちゃんと観ればわかるんだから」
というもの。これは確か第三部でおっしゃってたと思うのですが
「顔は直しが入っている可能性があるからわかりにくい。けど、手とか服のシワとかは原画マンの癖がそのまま残ることが多いから、そこで判断できる」
のだそうです。す、すごい世界やで……。
他に印象的だったのは、01話のハル子登場直後のシーン。あの、正座したハル子さんがオモチャみたいにそのままの姿勢でグルグルするところ。
「ここ!意味不明ですよねー」(と鶴巻さんが仰った)(たぶん)(舞台は見えてなかったので声だけで判断なのです。すみません)
「絵コンテにはこんな指示は全然描いてなくて、たしか文字で「うねうね」みたいなことを書いてあったんですよ。そしたらなぜか、こんなのができあがってきたんです」
ま、まじでー。アニメってそういうもの*3なのか……。いやーあの動き謎だなーって思ってたんです。そうか…製作者サイドでも謎なのか……。おもすれー。
ぶっちゃけ分業がどこまでどうなっているのかとか知らなかったので(無知ですみませんすみません)なるほどなー作家性みたいなものがそうやって出てくるのかーって素直に全力で納得しました。
あと、これは本編上映されなかったんですけれども03話のニナモリの「伊達よ」発言の解説がすっごい面白かったです。なるほど納得。子ども→大人のメタファーというか。これはこのあとの05話の水鉄砲にも繋がっていてというお話しで本当に面白かった。詳細はナイショです(レポの意味ないですか。すみません。でも行った人特典だい!)
第一部が、1&2話上映で、休憩はさんで第二部が5&6話。第二部終了の時点で21:30だったのですが、まったく疲れを感じない素敵時間でした。

休憩時間

ええっと、ちょっと関係ないのですけれども。上記の通り、私の座った席は普段受け付けになっている通路でして。ゲストの皆様がぞろぞろと目の前を通ったのですよ!!つつつ鶴巻さんがー!匂いを嗅げる近さにーーーーーーー!!!!!興奮いたしました。ちょっと嗅ぎました。お布団みたいなにおいでした。惚れるー。かっこいいー。抱いてー。

って騒いでいたら、休憩時間の物販で、お買い物したら鶴巻さんのサインがもらえるとか言ってるじゃありませんか。うひゃーうひゃー。でもお金ないー(財布を忘れて愉快なことこさんでした)_| ̄|○
ってしてたら!一緒に行っていたお彼氏様が、DVD BOXを買ってきてくれたよ!!!
うへへへへへへへ。

ふりーとーきんぐぶるーす

第三部はまずアニメスタイルさんの企画「短編アニメ上映」大地監督の30秒アニメが流れました。この日ぽっきりの公開作品。4コマ漫画みたいな感じで面白かったです。
「このアニメはこれで廃棄されます(キッパリ)」だそうで。
そしてゲストの皆様がサイド登場。開口一番
「大地さんなんでこのアニメ作ったんですか」
と聞く鶴巻さん。WEB公開とかいうぬるいことをしないで、お客さんに観てもらうような短編アニメをご本人がやりたいとおっしゃっていたそうです。ほへー。
続いて、トップ2の1話をちょびっとだけ。トップ2は4話までできあがっているそうです。たーのしみー。「トップ2がトップをねらえ!らしくないという声がありますけれども、それは正解なんです。だって……。」というお話など。なるほど納得でした。ますます先が楽しみですよ。うはうは。
たしかその流れで出てきた(質問のときだったかも)(ちがったかも)
エヴァもあんなふうになる予定じゃなかったんですよ!」
春エヴァが流れたのときに、本当に僕*4はショックで!」
というお話がとってもとっても面白かったです。鶴巻さんのお隣に座ってらした、平松さんがリバースを担当してらしたとかで、ニヤニヤしながら「できあがるわけねーってその頃ボク思ってました」とか仰ってました。
作画のお話しや、アニメ始めたのはぶっちゃけ女の子にモテたかったから*5!というトンデモなぶっちゃけなどなどと話は続き……
その延長の話で、どなただったか失念してしまったのですけれども
「勉強一番できる奴はモテる。運動一番できる奴もモテる。なんだって、一番の奴ってのはモテるんですよ。アニメでもなんでも一番詳しくなっちゃえばいい。まずは、いろんなことを知らないとダメです。」
っておっしゃってました。モ、モテ論きたーーーー。そうだよなあぁぁってものすっごい納得しました。
他に、ここで一番印象的だったのは、脚本家の榎戸さんのお話でした。会場からの質問で「イメージを脚本にするのが難しいんですけど、コツとかあるんですか?」というものがあったのに答えたもの。
「脚本を書いていると、どうしても詰まるところがある。そういうときでも、とにかく最後まで書いてしまったほうが良い。最後までできると、その流れの中で案外スルっと解決できることも多い」
「脚本ができあがったときには、これは世界最低の脚本だ、と思うことにしている。それを世界最高の脚本にする作業が、脚本家の本当の作業だ」
なるほどなぁ。これ、色々なことに応用がききそうです。

戦い終えて、日が暮れて

他にも本当に色々な面白いお話をお聞きしたのですが、残念ながら私の出力の限界です。もっとフリクリに関してもちゃんと色々お聞きしたんですけれども……。エヴァがああなってしまったのでちゃんと終わらせたかった、とか。僕ら悪意をもってアニメ作っているわけじゃないんです!とか。


全体を通して、ああ、なんてみんなアニメを愛しているんだろうってうっとりしました。
正直申しまして、アニオタなんてキモいぜダセーぜ、という姿勢は基本姿勢として貫いて生きてきているつもりなのですが(つもりなんだよ!!)、生まれて初めて心の底からアニメ大好きな人たちって、かっこいいいいいいいって思いました。
母さん、オレ、今日からもっと真摯な姿勢でアニメに挑むよ!

*1:もう10周年ーはえ

*2:文中の発言は全てニュアンスとお考えください。

*3:フリクリは特に自由度が高かったという主旨のことも仰ってましたけれども

*4:鶴巻さんはデス担当でちゃんと間に合うように作ってらしたようです

*5:バンド始めるのと同じ動機ですね。ちょっと、それでモテるか…?と思ったのはナイショです。でもまあ、時代がちょっと違うからな……具体的に言えば、宮崎勤以前ですからね。ヤマトとか、うる星とか