『少女にはむかない職業』桜庭一樹

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

機内で読むはずが、成田で出発待ちをしている間に読了してしまい、NYにおいてきた一冊。
タイトルからはもちろん映画『女には向かない職業』が連想されるわけでして。アルゴプロジェクトが活動していた当時シネマアルゴに通いつめていたわたくしとしましては、かの映画のタイトルをもじった存在としては弱いなぁ、という感想でした。
小説としてつまらなくはないのですけれども。なんていうか、この「少女には向かない職業」という「職業」がなんなのか、明文化してしまったほうがよかったと思うのですよ。映画が私の中でかなりの高評価なので余計なマイナス要素を背負って生まれてしまった小説、という感じです。
映画をご存知ない方はお気になさらず。

※えーと、いろいろ下のコメント欄で判明している通り勘違いしまくっていたので私の頭がドヘタレ野郎だからこんな感想を理不尽な感想をいわれのない感想をドゴゴゴゴゴゴゴ…というわけですので、ああ、本当に申し訳ない申し訳ない。たぶん正確には、映画もこの小説もどちらも小説『女には向かない職業』を元ネタとして派生した別の枝です。申し訳ない。お天道様と世間様とああっ女神様に申し訳ない。ベルダンディー憎し。
小さな島で平和に(でもないけど)暮らしている女子中学生が人を2人殺した、そのワケは、てな小説です。私は女子中学生の生活描写の中で

家と学校では別人格のようになる。しかも、明るいのは学校のほう
というのが大変に気に入りました。ああーそうなるよね、って思って。あと、母親の台詞にがっくりきちゃうところも良かったな。
でもって、後半のメイン部分もかなり好きでした。

嘘を言っているのはゴスロリ少女か、お兄さんか、というのはかなりドキドキして良かったです。どんでん返し的にはどっちもありだっぷりがうまい。
というわけで、本当にタイトル<訂正>オドレの頭</訂正>がなぁ……という感想です。そこさえ違えばもっと全体評価高かったのに。