半分の月がのぼる空

ありそうで実は観たことがなかった伝説の「不治の病」物語。面白かったです。全6話っていう分量が良かったな。1話の中でどんどん展開するのが観ていて気持ちよかったし、要するに割りとダメな男子が恋してぐだぐだして色々学んで悩んで最終的に自分のやるべきこと、やることを見つけ(見つけた気になり)一つの大きな決意をする、というだけの話なんだけども飽きることもありませんでした。
銀河鉄道の夜』→『チボー家のジャック』はかなりツボ。あざとい。
りかちゃんと同じ病を抱える妻をもっていた医者が、自分のした決断を後悔しているという設定は偉いなと思いました。物語の力を借りなかったら語ることが難しいことだから。そしてそれに対して「あなたの人生において、奥さんに費やした時間は後悔のタネかもしれないけれども、奥さんの人生においてあなたが奥さんのために費やした時間がどうだったかを考えろ」と告げる看護婦がまた良い。解答を提示できるっていうのは素晴らしいことだなぁ。
看護婦さんはキャラ的にも最初から最後までスタンスがはっきりしていてブレてなくて良かったなー。医者が突然患者を殴るような情緒不安定っぷりだったので余計に際立って安定した存在でした。
それにしても、あんだけ大騒ぎして窓から入ったのに部屋の中にお母さんいたときにはずっこけました。じゃ、じゃあドアから行っても同じじゃん!という。結果的にはなんかアピールできらからヨシでしたけれども。あれ、死ぬで。てか命綱はずすタイミング間違ってるで。
原作を知らずに観ていたので、OPを観てもEDを観ても意味していることは一つに思えてならなくてハラハラしながら見守りました。甘酸っぱくて良かったナ!