ためていたシムーンを観たら眠れなくなってしまった。なんてすごいアニメなんだ。今まで観てきた他のどのアニメも描いていなかったことを描こうとしている、と感じるのに、それを言語化できないもどかしさみたいなものにイライラする。
泉での慟哭にも、アーエルと叫んだ巫女にも、もどってきたネビリルにも、泣けて泣けてしょうがない。ああ、どうやって説明すればいいんだ。巫女であることがイコール戦士であるということ、そしてそれは性を選択していない(大人になっていない)少女たちにだけ許されることであり、また義務でもあるということ。というのは前にも書いたか。いや、ちがうんだ。戦うということと、巫女であるということ、エリート部隊であったはずが…という境遇からの変化(でも、あの審問会にライバル来ちゃうあたりはあまり評価できないな。あそこが今までで一番安いドラマだった)そのへんの、今までジワジワと多方面から描いていたことを、ずーーーっとひきこもっていたネビリルを爆発させる形で言わせる、しかも泉での決定を行っているなんだかわからない人に発言を認めさせる、そのへんの、その構成の訴求力の高さとかを、わたしは、買いたい!!もちろんそれだけじゃないんだけれど。
こう、織り成す内面の繊細で複雑な行間っぷりと、動き出した物語の大きな軸の絡みっぷりがすごい好みなんですよ。ああ、いやーそこか?そこか?このアニメの魅力は。そんな単純なことか? わからないけど、観るたびに私の心をものすごく揺さぶるんだよーーー。
なんでシムーン低視聴率なの?!世のアニメ野郎どもは全員めくらなの?!
物語としても次のステップに進もうとしていて、すごく目が離せない。でも縦ロール様からみの話は、こう、ちょっと不安でもある。理由はわからん。わかりやすくなってほしくない、とか?(聞くな)

私があなたのパルよ!

には本当に鳥肌が立ったよ。
しかし、ここからでもいいから皆観るといいよ、とはいえないのが辛いところ。この先もたぶん面白いと思うんだけれども(アーエルは答えをみつけるのか、というだけでも十分面白い)、でもここまでを物語全然すすまねーじゃねーかとい思わせるほどに丁寧に描いてきた分だけ、踏まえてないと魅力半減な展開になっていくんじゃないかと思われる。しかし、もしもこれが2クールだとすると、この濃度でこの先なにをするんだ……。