『カンバセイションピース』保坂和志

カンバセイション・ピース (新潮文庫)

いやーつかれた。読書ってこんなに疲れるものだったっけ？という感じ。
何も起きないけれども、極めて小説的な日々の記録。なんだけれども。文体がとにかくきつかった。一文が長いスタイルは嫌いじゃないから、読み始めた当初はそのうち慣れると思ったんですが。どこまでもどこまでも他人の思考をトレースさせられるのは疲れるんだっていうことがよくわかりましたよ。もちろん本当のところは思考そのものをトレースしているんじゃなくて、思考の過程を読みやすく整形したものを読んでいるんだってことはわかっているんだけれど、それでもきつい。
いやー。一刻も早く読み終わりたかったです。つまらないわけじゃないんだけどねー。何が書いてあるのか頭に入ってこないんだよねー。あと個人的には、読んでも読んでも間取りが自然に頭に浮かんでこないことがきつかったな。２階はともかく、１階と離れの位置がどうにも。
でもこれは私の読解力の問題なんだろうと思う。たぶん。