不愉快をおすそわけ(お歳暮お歳暮)

ここ数週間というもの、毎日終電もしくは終電間際で帰っているのですけれども。先日電車の中でボケっと立っておりましたら、隣に立った男性がですね


小指を鼻の穴にイン(ワン)

くるくるっとまわしてアウト(ツー)

すべらかに口にイン(ワン)

さっと舌でぬぐってアウト(ツー)

るーぷ


という技を延々と披露してくださいまして。ええ、年末になって終電まで混み混みの中央線車内で。
指をちょいと湿らせてチョチョイと何か工芸品でも、みたいな手慣れすぎた手つきで、いやぁ、耐えがたい以外に言葉がみつからなかった。あまりのことに念力で人が殺せたら今なら殺してしまうかもしれないと思うほどでした。
まぁ、私は途中死に物狂いで彼から遠ざかったので実際にそれを観続けなくてはいけなかったのは御茶ノ水から四谷までの間くらいのもんだったんですけれどもね。
新宿あたりで猛烈な人波に押し流されて再度くだんの彼の近くにいったところ、彼の前に座っているのも女性、隣に立っているのも女性、後ろに立っているのも女性、という状態になっておりまして。当たり前のように彼はクルっパクっを繰り返しており、もっっそい満員でギュウギュウだったにも関わらず彼の周囲にだけ見えない壁ができておりました。
たぶんあの瞬間、念力なんか使えなくても皆で口裏をあわせて彼の存在をなきものにするくらいのことはできたと思います。


で、今夜もすわ終電という時間になりまして。上記のことを思い出した私はとにかく終電は避けようと一本前に乗ったのですが。この間のことを思い出して、オッサンは避けて眼鏡をかけて本を読んでいる普通そうな青年の隣に陣取ったのですが。


そしたら、その子が、またしても、おもむろに、指を、鼻の、穴に。


え? え?
中央線は終電近くなたらその儀式をしないといけないとか、なにかあるの?  いや、さすがにパクリってしなかったからいいけどさ。
ってよくねーよ!!! その手で吊り革つかむなよ!!!!