オタク男女差別のつづき(あんまりつづいてないかも)

数日前に書いたこと(id:kotoko:20070311#1173636069)に、id:neremiさんが書いてくれたことに反応。
ただし、ワタクシがそもそも言いたかったことは「同じオタクでも男と女じゃ社会との関わり方の根底が違うんだからちったー性差でくくって見ないと判断あやまるよ」ってことだったので(そうだったんですよ!)、これから書こうとしていることはだいぶ離れたお話になるのですが。
(ほいでもって余談ですけれども今日匿名ダイアリーみたら3/10あたりに男オタクと腐女子の格差に愕然とする的な日記がすでに存在していて私が愕然)


http://d.hatena.ne.jp/neremi/20070313煩悩即菩提

自分の場合は女子に対しての過剰な恐怖心があったので、ファッションに気を使わないことで女子に対して戦闘放棄(私はあなたの敵じゃないのよアピール)していた部分もあり*1
<中略 by id:kotoko
つまり、自分を良く見せたいということよりも、女子から嫌われない、敵対視されないということのほうが重要だった。

わたくしはすっかりこの手の哀しい決意を忘却してしまっていましたのことよ。いや、これを哀しいと断言してしまってはいけないのですけれども。えーと、つまり、自分に自信の持てない思春期の女子は大きく分けると3方向に進むわけで

  • 自信が持てるようにがんばる健全前向き系
  • 自信が持てないから違う何かに特化していく系
  • 自信持てないなーって薄らボンヤリ考えているうちに時間だけが過ぎる系

に乱暴わけちゃいましたけれども、たぶん大体あっていることでしょう。でもって最初から薄らボンヤリさんは割りとボンヤリ流行にのっているんだかのっていないんだかわからない安いお洋服をなんとなく着て目を引くほどひどくもなければ目を引くほどオシャレでもない感じに育っていくので除外します。


私のみる限り、圧倒的多数の思春期オタク女子たちは後ろ2つの系に属しています。あ、いや、昨今はそうでもないのか。しょこたんみたいなのが生まれるくらいだからわからないですけれども、少なくとも私の時代*1にはそうでした。
で、悲しいお話をしなくてはいけないのですけれども、自信が持てないっていうのはぶっちゃけて言えば持って生まれた容姿が余り恵まれなかった子どもたち(それはつまり似ている芸能人はノリノミヤサマ*2と言われたことのある私のことも含めているわけですけれども)ということでして。ニワタマ問題じゃありませんけれども、ブサイクだから現実から逃げたり競争から逃げたりするためにオタクになったんだか、オタクになったから持って生まれたものをちょっとでも輝かせるスベを持てなかったのか、もはやわかりませんけれども*3、はっと気付けば中学生になっていて、なんか薄化粧とか始める人たちがいるっていうのに自分は下敷きにアニメ雑誌の切り抜きとか入れていて、どうしようもなくて後者よりになっていくわけです。
当時の自分の心を正直に書けば
「ばかじゃないの、リップクリームとか校則違反だっつーの! こんな狭い世界でそんな可愛くもないくせして先生に目をつけられるようなことしてなんになるの、ばかみたい! 今はここでこうしてくすぶっているけど、私は勉強してちょっと良い高校に入って大学にいってキャリアを積んで知識も増やして20年後に笑ってるのはどちらかしらねアハハハハハハハハハ!」
じゃ、邪気眼でるわー。という感じですね!
でも、だって、一緒のフィールドで修行して戦って負けてさげすまれたくないもの! あいつブスなのに頑張っちゃってって言われたくないもの! たとえそうは言われなかったとしても、可愛いあの人たちに誰が見てもあからさまな形で負けたくはないんだもの!


ハァハァ。ちょっとなにかがこみ上げて来てしまいました。
まぁ、私は男子高に女子の一期生として入る時にメタモルフォーオオオゼーして(本当にはしていないんですけれども、それはまた別のお話)こじらせた方向にモテなどを体験してパターン1の前向き系に転向したので、今こうして偉そうになんか書いたりお洋服ダイスキー☆みたいな顔したりしているわけですが、確かに私も同じようなことを思っていた。自ら圏外にならなければ潰れてしまいそうな時期だって、あったんだった。
今は大人になってオシャレな顔をしているオタク女性の皆様の多くは、似たような道を通ってオシャレな顔をするようになっているのだと私は思います。だからこそアンテナを鈍らせないようにがんばっていられるんじゃないでしょうかね。脱落したときの恐怖を思い出して。


id:neremiさんは

非オシャレ女子オタクのオシャレ放棄は、男子以上に根が深いと思うのでした。

と書いてらっしゃいましたが、そしてそれはその通りで自覚的に放棄しているものは他者がどうこう言えるものではないのでオシャレしなさいよ、とかいったことを言う気はまったくないというか、それでも一緒に楽しく遊べるんだから良い世の中になったよねーインターネットばんざーいと思うばかりなのですが、私が当初問題としていたのは、女性と違って男性は「ファッションに無頓着であるということがひとつのスタイルである!」みたいなところが(特にオタク男性の場合には顕著に)無自覚にあって、id:neremiさんも書いてらっしゃる通り

女子がまったく完璧にファッションに目を向けずに生きることは不可能だと思うから

であるけれども男子はそれが可能で、ファッションに気を使えてるってことは社会性を放棄してないってことなんですよ、という視点がすっぽぬけて「あの女もあの女もオレらと同じダメオタクーいぇー」って安易に思っていそうだなーと思って書いたことなのですよってちゃんと元々の話題につながったよハラショー!


で、http://d.hatena.ne.jp/nogamin/20070314/1173869868(「女子力という言葉に対して思うこと」少女漫画的日常

女子がただ女子であるだけでは達成されない、女子力なるもの。

なども、併せて読んでいただけるとより色々考えてしまって楽しいのではないかと思いますって誰わたし。

*1:私の思春期は某鎧伝全盛期が中学とか高校とかそんな時分です

*2:芸能人?ってことはさておけ

*3:言うまでもなくオタクになる理由はこれだけじゃありませんよ。今はファッションとか見た目のお話をしているからこのように書いているだけですよ