『カブールの燕たち』 ヤスミン・カドラ
- 作者: ヤスミナ・カドラ,香川由利子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/02/23
- メディア: 単行本
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読んで良かった。
タリバンの統治下にあるアフガニスタンの首都カブールで生きる2組の夫婦の物語。なんというか、驚愕だ。あらゆることが。その生活が。その夫婦観が。その愛が。本当に衝撃だ。世界が違う。
なかなかない衝撃を受けることができる小説でした。物語としての展開も驚いたし、イスラムという世界にも驚いた。いやぁ、1円まで割り勘するか否かとかね、一緒にいる時に一人だけ本を読むか否かとかね、今日と明日どっちを大事に考えて生きるかとかね、価値観の相違でもなんでもないですよ。価値観が違うって、こういうことを言うんですよ。という単純で根源的な驚き。
ニュースを観ながら、あの土地の人たちは何を考えて生きているんだろうなーって思っていた。自分の想像力のなさをさらすようで恥ずかしいけれど、ボケっとそうボンヤリ思ったことがあるだけだった。当たり前のことを言いますけれども、そこには人が生きているのですよね。日々の生活が、そこにあるのですよね。当たり前すぎて言葉が滑るよ! 物語って、すごいなぁ。
読んだことない人は、ぜひ読んでみてください。薄くて読みやすいし!(ものすごい理由)(でもそれくらい薦めたい)