『インシテミル』米澤穂信

インシテミル

インシテミル

面白かったー。清く正しいエンタメミステリ。なんだか久々にこういう本を読んだような気がします。週末に時間があったこともあって、一気に読みきることができました。満足。
時給10万円超。異常に美味しいバイトに心ひかれて、7日間24時間体制で監視下におかれる条件を飲んだ主人公たち。
オチに向かってきっちりと進んでいく物語。私はやっぱりこういうのが好きだなぁ。何も考えなくてよくて、読みやすくて、純粋に楽しい。ブリキの箱に入っているメッセージからして明白だけれども、これはミステリ読みのためのミステリです。だからもちろん読者は最初から仕掛けを薄々わかっていて、でもそこは重要じゃないようにできている。もうその構造だけで私はウキウキしてしまうのでした。安い安い。

・タイプライターで武器を偽造していたのは誰か
・お嬢様は何者か
私はどっちもさーっぱりわかりませんでした。
だからもう、プリズンに主人公が入ってからは楽しくて楽しくて。
しかし、この本を通して読むのにえらい時間かかってしまった。読書スピードって落ちるんだなぁ。