VOGUE

買いました。うううん。あんまり中身を感じる特集ではなかったので、何か論じられていることを期待している人(わたしだ)は読む価値ナシです。*1
でもつまらなかったかというとそんなこともなくて、
1)今月取り上げられている小物や洋服たちを半ば強引にMangaというキーワードにおとしこんで紹介。Mangaに関連付ける必然性がなくてうける。
2)ファッショニスタのコスプレ!と称してキャラクター(ちょびっつからミニーマウスまで)にインスパイアされたファッションコーディネートのお披露目。それはコスプレではありません! でもかわゆすではある。
3)オタクカルチャーの伝道師(と書いてあった)村上隆と仲間たちの「Mangaファッションってよくわからねーけど、ヴォーグさんがそう呼ぶってんなら、呼べばいいんじゃないすか?」的冷笑発言
あきらかに突き放されているVOGUE! でもその冷笑的態度はまさに「ばかにされる前にばかにしてまえ」精神っぽくもみえて、おお、正しくオタク、と思ったり思わなかったり。
あと、全体的に取り上げられているアニメのキャラクターたちが変なバランスでうけました。ラブちゃんとミキちゃんが出てくるのにブッキーがでてこないのは何か意図があってのことなのですか……。とか。ラディーネ(@グレンラガン)、明らかに「着物っぽい匂いのする服を身に着けているキャラ」をがんばって探した結果だな、とか。綾並レイのキャプションが「戦闘美少女」とか。MS少女ってなによ。メジャーなものなの? 知らないよ。とか。


まぁ、もともとクチュールの作品なんかはオタク感性と親和性が高い(そりゃあ衣服雑貨のみでひとつの世界観をだそうとしたらそうなる)ので、ファッションとオタク文化って切り口に間違いはないはずなんだけど……浅かったなぁ。たぶんこれは、オタクカルチャー方向に詳しい人がいなかったんじゃないかと(アドバイザー的に誰かがキャラクターをチョイスして提出はしてるんだろうな、と思うんだけど)思います。
でも、討論ページで森下さんとかいう人が言っている「ファッション界が正しくオタクを理解する必要ない。アーティストは外からオタクカルチャーを誤解したままに捕らえて自分の創造に生かせばいいんだから」という言葉が全てなので、それらを全部ふまえた上での特集だと思えば、アリかな……眠くてもうよくわからないな……。
次はオタク業界が本気でファッションに切り込んだ特集がみたいな、と思うのでした。そっちのほうが絶対面白いものになる。需要がどこにあるかは知りませんけど。藤純とかにロングインタビューするといいと思うの。

*1:私信:乳袋への言及は「オタ向けアニメのファッションで特徴的なもののひとつが乳袋」という一文があるだけだよ!