『インサイド・マン』

面白かった!
完全犯罪の銀行強盗に成功した、という男の独白から始まるスパイク・リーのクライム(?)映画。2006年公開。
犯人たちが逃げおおせるトリック、私はとても好みだったし、謎の見せ方とか挟まれる事情聴取とかも面白かった。んだけど、女弁護士や刑事や市長や銀行オーナーの絡み方というか、色々がよくわからなくて観終わってからのモヤモヤ感もはんぱなかった!
ので、疑問と考えをまとめます。以下ネタバレ。


犯人の逃げ方とかは、OK。一週間そこにいてバレないか?!とか色々あるけど、銀行内にも仲間がいた派なので、なんとでも。

  • 強盗犯の目的
    • 会長がユダヤ人に対して行った裏切り行為の証拠の書類の入手
    • ダイヤモンド(ユダヤ人たちから搾取したもの)
    • 指輪
  • 書類に関して
    • 世の中に公表されては困るもの
    • だから女弁護士に回収(?)を依頼。この依頼がいまいちよくわからない。回収が理想だけど、最悪でもどこの誰の手元にあるかが明白になっていればいいってことだとは思うんだけど、なんでそれを弁護士にお願いするんだろうか???
    • この、女弁護士への依頼と、強盗がどの支店に入ったかのニュースを聞いたときの顔色の変わり方から、会長は黒幕じゃないよ派
  • 指輪に関して
    • 指輪は、会長がユダヤ人たちから搾取していた時代に、友人だった銀行家(会長が売った)のユダヤ人の妻の物。贖罪の意味も込めて大事にしている?
    • 最終的に強盗犯のリーダーは、指輪は刑事に託した。「指輪を追え」ってことは、戦犯の証拠となる書類は自分達が持っていくけれど、会長の戦争犯罪を白日の下にさらしてほしいということ?
    • 刑事は会長を問い詰め(俺は真相をだいたい理解したぞ、という意味?)女弁護士に指輪をみせ、戦争犯罪者調査委員に連絡を、としたけれど、そのことの意味は?俺は真相に辿り着いたぞ宣言?
    • 指輪はこのとき刑事が持ち帰っている。指輪の行方は?

最後の最後、女弁護士と市長が昼食をとっているところに刑事が乗り込んでいったことの意味と、刑事の昇進の理由とが、なんとなくモヤっとしている。

それにしても、ジョディ・フォスターを久々に観たのだけれど(公開は2006年ですが)知的な役が本当に似合うなぁ。野心的な美人女弁護士、妙な説得力があったー。