『密室ゲーム王手飛車取り』歌野晶午

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)

面白かったです。webカメラとチャットで繋がる5人の探偵ごっこ。取り組む事件は、メンバーたちが順番に起こす実際の殺人事件。
こういう、悪ふざけが過ぎるエンタメ小説は面白くてさくさく読めてよいですね。「実現可能なトリック」に自動的に限定されるところとかもたのちい。そしてHNのセンスのひどさが妙にリアル。

頭狂人が女性なんじゃないのかっていうことは、なぜか読み始めから思っていたんですけれども、でも伴道全教授がギャルとは思わなかったなぁ。
トリックというか、仕掛けとしては一番最初の殺人が面白かったです。でもこれ多分そういう構造ですよね。仕掛けの中の仕掛け。
頭狂人が聞き込みに行った相手がザンギャ君だったというのもワクワクしました。
どうやって落とすんだろう、どうやって落とすんだろう、と思って読んでいたのですが、割と納得というか受け入れ可能なオチだったので、それもにんまり。欲を言うならば、私は何もかもをきっちりと書ききってしまうほうが好みなので書き切ってしまってほしかったんですけれども。

ねぼけ屋

今朝は8時に起床したのになぜか脳みそが月曜日と勘違いしておりまして。身支度を整えて、窓を開け「ああ、もう一日休みがあれば色々できるのになぁ」などと思いながらベランダで揺れる洗濯物を眺めていてやっと
「ああ、昨日の夜にあわてて干したからなんかまだイマイチ乾いてねーな…洗濯物の山、たたまなくちゃ*1…またたたまないままに週末が終わったな……あれ? 昨日、が、休みで、あれ? 日曜日、まだじゃね? 今が日曜の朝じゃね?」
と気づくに至りました。至ったら9時を過ぎていました。
わああああああああわたしのぷりきゅあがああああああああああああ!!

*1:洗濯物をたたむのが世界で一番嫌いな家事です

美容院で語られる物語

髪の毛をバッサリと切りました。伸ばしたままで放置しまくっていた95%が枝毛で構成されている頭からサラサラボブにメタモルフォーゼした。8年くらいロングで過ごしてきたので頭が軽いです。そして髪の毛を洗うときに、つい手で梳こうとしてスカってなる。
美容院では長すぎる髪の毛を切るのに何か物語りが必要な空気を察知したので、口から出るにまかせて世間話をしていたら、大失恋をして海外を一年くらいふらついて帰ってきて今は父親の会社を手伝っている設定になりました。


という話をmixiに書いたら、何人かの人たちが「自分も美容院では適当な設定で話します」と言っていました。割と皆さんそういうことをするんですね。そらそうだよな。気軽で害のない嘘は楽しいし、どうせ美容室の人たちはこっちの話をきちんとは聞いてない。
そうそう、美容院に行くと話さないといけないのがイヤだっての非コミュまっしぐらのインターネットキッズの間ではよく聞く話ですよね。
私は見知らぬ人とその場限りの話をするのは嫌いではないので別に話すこと自体はかまわないんだけど、気もそぞろな返事が混じるのがイラっとするタイプです。今は手技に集中してるんだなっていう。「そうですねー」とか。超適当なオールマイティーな相槌。同じこと繰り返して言ってみるとか。話を聞く気がねーなら無言で手元に集中してくれてかまわないんだけどナー。