「雲の向こう、約束の場所」

面白かったです。もっと物語性がないかと思ってたんだけど、ちゃんと最後までお話が存在していて、そのへんの、過度に観客に委ねないところがすごく良かった。「ほしのこえ」は、ちょっと、そのへんが好きじゃなかったのです。なんだろうな、ニュアンスで見せてる感というか。ちゃんと「それでどうだ」っていうところを描いてください!っていう。観客にそのへんを委ねるのもやりかたのひとつではあるのだけれど、私はそれを製作者の逃げだと思っているので。って脱線した。
背景画像とか、雲の描写が、新海テイストでまず美しくて、それにメロメロ。タワーがそびえたっている絵だけでご飯3杯いけるよ。そいつの正体が何か、なんてどうでもよかったよ。
ジュンくんと、萩原聖人の声は良かったです。たまにジュンくん声たかすぎ!って思ったけど。
というか。ええと。腐脳が。腐脳が。どうしようもなく発動しましたよ!!!!!だってだって、あきらかにタクヤはヒロキを…っ!!!ですよね?マキとかフェイントですよ。フェイント。


あれ?そうだったっけ?
まったく、相変わらずバカだな!
みたいな会話は本当に激烈にきましたよ。映画館で悶絶しましたよ。

肝心の、サユリちゃんだか誰だかの夢と次元移送の関係の話とかは、割とどうでもよかったです。次元移送、とかいう単語にはハァハァしましたけれども。えーと、南北分断に反発して、もう全部めちゃくちゃになっちゃえーーみたいな感じというか、核の抑止力みたいな感じでタワー建てたんですよね、つまりは。んで、それ止めちゃって、そのあとの世界の均衡とか、どうなったのかなーなんて。
セカイを救うのか、彼女を救うのか、という選択肢はかなりキましたけれども。
約束が、彼女を現実への覚醒につないでいる、とか。そのわりにはちょっと約束が弱いんじゃないかなーって思うんですよ。ヒロキへの思いの描写とかが。ヒロキの思いは十分伝わるんですけどもね。タクヤのヒロキへの思いも勝手に伝わったんですけれどもね。
ま、でも、満足です。