『ドミノ』 恩田陸

ドミノ (角川文庫)

ドミノ (角川文庫)

面白かった!これは好みです。伊坂だったら『ラッシュライフ』が一番好きな私にとって、この線と線が絶妙に絡み合って織り成される物語というのは大変に好みです。やべー。恩田すげー。
冒頭の登場人物たちによる一言、あとがきを読んだ感じでは、これハードカバーでは恩田自身によるイラストが入ってたんでしょうか。みたかった…。というか、この冒頭はすごい気に入らないのです。手抜きに見えるというか。こんなの人物描写なまけてるだけちゃうのん?という疑念。でも、本文を読み進めたら全然いいって気持ちになりました。だって、本編内で書き分けができているんだもん!!!
多少デフォルメされた人物たちであることはしょうがないとして(元刑事4人組はひとくくりになっているのもしょうがないとして)、そのほかの人たちの描写のうまいことったら。
いやー。満足。しかも、それぞれがどうやって収束するんだかワクワクしながら見守れる。そことそこが繋がるかーくーまだいくかーわーそこまでいっちゃうのー?と、最後のほうの多少強引なところも含めて楽しめました。
あ、ただ、保険会社の女子社員が伝言をミスるくだりだけは納得いきません。普通に業務をしている会社員がそんな適当なことするかー!間違えすぎなんじゃー!
でも、かなり満足です。やーよきかなよきかな。