私が萌えたことを書けばいいんですか

ノベル版 吟遊黙示録マイネリーベ 運命の出会い

ノベル版 吟遊黙示録マイネリーベ 運命の出会い

「ことこさん、それも読了した「本」として扱うつもりですか」
と某氏に言われたのですが入れます! だって、これも立派な本ですもの!

というわけで、マイネリーベのノベライズ本です。いやーこれ、うへへ、やべー。腐ってない方が読んでもたぶん微塵も面白くないと思われる、そしてアニメもゲームもしていないとなると、腐っていても微妙と思われる、実にニッチな本なのですが。アニメ版マイネリーベを観てなにがしかに目覚めたそこの淑女の皆様には超をつけてオススメいたします。
内容は、入学前のナオジとルーイ様(とちょびっとだけアホの子役としてカミュ)(添え物のようにエド)(オルフェ皆無)を描いている男の友情物語です。男の友情物語です(二度言いました)(太字にして言いました)。作者の方があとがきでおっしゃっていたのだから、間違いありません。これは友情の物語なのです。ルーイ様の前だとうまく喋れなくなったり、妙に意識してしまったり、唐突に泣き出してしまったりする友情なのです。
以下、ネタバレ

いやー。ナオジに思いをひそかに寄せている気な滞在先の娘さんとか

朴念仁だな、ナオジ

という台詞を言わせるためだけの小道具にすぎないところとか、本当に最高です。
たかだか栞を渡せないでウロウロしまくるナオジや、自分の中の父親への思いを吐き出すうちに泣き出しちゃうナオジのやられっぷりもかなり読む価値ありますけれども、なんといってもルーイ様を読むべき一冊ですね、これ。
右の絵にはあんなふうに描きましたけれども、実際のところ必死なのはルーイ様のほうですよね、これ。必死っつうか、端的に言ってしまってかなりのデレと言いますか。ナオジがめろめろになっていることをわかっていて放置しないでポット届けにいっちゃってツンケンした物言いしてみるとか「お前…わざわざそのポット持ってナオジにその台詞言いに来ちゃったくせに……っ!!」と読みながら盛大に転げまわりました。ナオジの行動を読んで先回りしちゃうルーイ様の必死っぷりたるや(でもCOOLを装っちゃうあたりとか含めて)本当に素敵でした。シルクの白い生地探しちゃったか…お前……!みたいな。

友情って…こんなんだっけ…
あ、あと、オルフェ皆無と書きましたが、後日談に出てきます。まぁ、その後日談のオルフェもナオジとルーイ様のための布石としてしか存在価値のないアレなのですけれどもね!
今死ぬなら絶対的に笑顔で死ねる…という台詞が二箇所ほど出てくるのですが、それを引用するのは自粛いたします。どうか、みなさま、ご自身の目で!!!