テニスの王子様ミュージカル(またはアイバ120%)

岐阜で、3代目青学レギュラー陣の卒業を見届けてきました。
思えば一年前、初めて3代目を観る前、2代目が大好きだった私たちは3代目を2代目以上に好きになれるのかどうか不安に思っていたのでした。その3代目のデビューでもあった氷帝の卒業公演の名古屋からの帰り道、あんなにもポッカリと心に穴が開いたようだったのに、なぜか今回の私はそんな気持ちになっていません。
たぶん、初舞台から卒業まで見届けた感が今は勝っているからなのじゃないかと思います。
正直千秋楽を観る前は、もっと3代目を観ていたかったと思っていたし、やっと役とキャラが馴染んで青学になってこれからって時なのになぜ卒業なんだ、とも思っていました。でも今日の千秋楽を観た今、思い残すことは全然ありません。
キャラの再現度が高すぎて、きれいにまとまりすぎていて逆に薄いのかもねーなんてことを身勝手なファンである私たちは話し合ったりもしたけれど、
ドーリは完璧にリョーマだったし
瀬戸丸は菊丸だったし
心平は桃が実在したら絶対こうなる桃だったし
たっきーは大石すぎるほど大石だったし
タカさんはもちろんタカさんだったし
不二は相葉くんだったし
南ですら手塚でした。
ただもう当たり前のように青学レギュラー陣でした。観にいけばいつだってそこに彼らがいた。


彼らが、おそるおそる走り始めたところから、全力で駆け、ひとまずのゴールに辿りついたところを私は観ることができました。今日の舞台は本当に素晴らしかった。みんな力が入りすぎていて一つ一つの動作が大仰だったけど、それでいいんだ。舞台なんだから。最初からそれでも良かったくらいなんだ。表情だけで芝居していちゃダメなんだ。肩をほんの少し動かす。頭をほんの少しかしげる。ちょびっとだけ振り向く。一瞬、動きが止まる。そういう「動き」こそが意味を持つ。
そのことに、無意識に辿りついた彼らを観ることができました。満足です。
ああ、本当に小野くんの「否、100パーセントだ」は完璧だった。完璧だったよ!!!(それ青学じゃない)(ついでに言うと、真田の「うぬぼれるな」〜「ここからが」のくだりも格段に良くなっていた)(こういう細かいことは言い出すとキリがない)


今日、千秋楽の開演前、劇場に到着して車から降りた瞬間、道にずらりと並んだ「夜公演のチケットを売ってください」の人々の群れに圧倒されて、なんとも言えない切ない悲しい気持ちになりました。
友人が言いました「終演後の豪雨は、観たくて観られなかった乙女たちの涙です」と。本当にそうなのかもしれないと思います。我ながら感傷的が過ぎて気持ち悪いですが!


これで本当に私の夏が終わりました。全力疾走の夏でした。
一緒に走った全ての皆様、お疲れ様でした。おかげさまで楽しかったです。
ありがとうございました。