『ホームレス中学生』

ホームレス中学生

ホームレス中学生

うむ。流行に遅れずに読んだのに、書くのが遅くなった。面白かったです。そりゃそうだ。こんな希有なノンフィクションがつまらないはずがない。
残念なことに文章がお下手なので、何度も出て来る母親への言葉がだんだんとどうでもよくなってきます。私は、ほんの一瞬、交差点で父親にバッタリ会った時に父親が再度口走ったという「解散」の言葉が一番印象に残りました。
あとはもう「居候させてくれた友人の家族はすごいと思いました」的感想しか……。


西原理恵子が何度も漫画に「自分が描いている貧乏はフィクションでもなんでもないただの当時の日常だ」と描いているけれども、私はそういうことから本当に遠く隔離された世界で生きて来たな、ということを最近とみに強く感じます。
できることならこういうところで自分の日々のささやかな幸せを噛み締めるようには生きたくない。私は私の幸せを湯水のように消費して当たり前のような顔をして無自覚に生き抜く!