『世界の終わりあるいは始まり』歌野晶午

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)

世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)

割と面白かった。日本国中を騒がせている連続殺人事件。何をどう考えてもその犯人の持ち物と思われる物が、まだ12歳の息子の部屋から出てきた時、父親は…という話。
以下、バレバレ

そ、想像だったーーーーーーと最初にずっこけて以降は、全てを想像と疑って読みつつその想像をもっかい裏切って現実かも…と思いながら読んでいたので大変肩が凝りました。しかし最後まで想像であったのがちょっと残念。いや、そこが埋めるべき余白なんだっつーのはわかるんですが。この主題で小説を書くなら、作者の考える「正しきこと」を提示してほしいよ派なので。
髪を切りに行った時にこの本を読んでいたら、担当の男の人が「なんか面白そうなタイトルですねー」と話しかけてきたので、返事をしようとしたら「ボクね、絶対世界は一度終わってると思うんですよ!」を枕とした、トンデモ話が始まったので爆笑しつつ楽しく聞きました。将来探検家になってムー大陸を発見するために、今から身体を鍛えているそうです。なんとバラ色の老後プラン。