2009-12-04 『赤い指』東野圭吾 本 赤い指 (講談社文庫)作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/08/12メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 88回この商品を含むブログ (171件) を見る引きこもりの息子が幼女を殺してしまった夫婦の話。ぐいぐいと読めてしまったけれど、ううううん、あんまりだなぁ。読み終わっても何か釈然としない。 息子が最後の最後まで反省の色すらないのは面白いんですけど……。子どもを育てるのって、大変だなぁと思う。どうしてこうなったか、なんて誰にもわからない。愛情をざぶざぶ注いで育てても、注ぎ方が間違えていたら歪むらしい。注ぎ方が間違えているかどうかなんて、どうしたらわかるんだろう。かわいいね、かわいいね、って言うことを何でも聞いてあげてワガママ放題に育てたって、優しい人が育つこともある。しつけが厳しすぎて歪むこともある。 これは小説だから、割とわかりやすく「この両親はここがダメだなぁ」と思わせるんだけど、現実はそんなに単純じゃないよね。現実はそんなに単純じゃねーよって思うから、この小説を良いと思えないのかもしれないな。