朝まで起きている幸福論

おはようございマース。今日は一日インタネさんと仲良しこよしの予定でーす。実は洗濯物をここ一ヶ月ほどたたんだ記憶がなくて、たたまれないままの洗濯物の山からパンツとかパンティーとか下着とか掘り出して着用しているのですが、どうも発掘しても掘削してもあらたな発見ができないようなので、FUJIYAMAと化した未洗濯の山を洗濯機に放り込むという奴隷的作業にいそしみたいな、いそしめるといいな、そんな新年の抱負2003です。

読書日記『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野晶午

葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)

葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)

良書。読んでいて震えるような衝撃はきませんが、よく考えられた丁寧な構造をしていて、好感が持てました。
ただ、文章がところどころ荒いように思えました。他の方の感想を読んでいると誰もそんなことを言っていないので、これは私だけが感じていることなのかもしれませんが、時折ちょっとひっかかる描写があったのです。私はそういうことがあるとのめりこめないので、今年のナンバーワンにはできません。
今手元に本がないので具体的に引用することができませんが、隣の部屋でカップルがセックスをしているのを聞きながら寝なくてはいけない、というシーンのラストの1文とか、すごく気になりました。えーと、〜と思った。〜と思って寝た。みたいな感じで重複する同じ描写が似たような文末で書かれていたのです。全体的に文章のリズムも悪いし。
これはこの人の文体なのか、それとも私がおかしいのか、他の作品はどうなのか、気になるのでこの人の他作品をいくつか読んでみようと思って言います。読まないほうが良いよって言われたけど!


<以下、ネタバレします>


同じように、会話文にも不自然な感じを受けました。これは小説でよくあることなのですが、普通の大人の会話は書けていても、言葉遣いの乱暴な少女や少年の言葉になったとたんにこちらが赤面するようなありえない発言をしていたりしたりする、というアレです。
ただ、これに関してはメイントリックというか、実は老人たちでしたーじゃじゃーん!という仕掛けにつながるところなのでなんとも言えず。特に気になっていたのは妹の言葉遣いで、でもその妹の設定が、おきゃんな老婆のようなので、意図的なのかもしれません。そこまでできるような文章力にある作家とは思えないけれど。おきゃんて。
私がどうしても理解できなかったのはサクラを愛してしまう主人公の気持ちでした。一体どこが魅力なんだろう、この女の。サクラが老婆と知ってからは、あーそらこんな婆ちゃんは可愛いわな、と思わないでもなかったですが、どうも女性が決定的に魅力に欠けていたように思います。ここは「それでもこの女に俺は惚れた」という重要な要素に説得力を与えるか否かの瀬戸際なので、惜しい。
個人的に好きなのは、蓬莱会の女性社員が裏切るところ。うんうん、世の中そう甘くはないよね、とうなづきました。それまでの探偵ごっこがあきれるくらいに無謀かつうまくいきすぎだもん。
って、こう考えていくと、そんなに良い作品でもないような気がしてきました。でも、「え!孫?!」という瞬間はなかなか楽しかったし、悪くなかったと思っています。

今日こそまとめます。

そのためには洗濯物放置もやむをえない!その結果ノーパンになったとしても!あげく交通事故にあって救急隊員やら看護婦さんやらに「ノーパン…?」と脳内で蔑視まじりのク・ク・ク・ク・クエスチョンが浮かんだとしても!
えーと、読んだかにゃ、の、にゃ、をいじってくださったり、しかとしてくださったり、という方もちらほらいらして、もうそんなことも嬉しくて楽しくて死にそうです。先立つ不幸をお許しください。
あと、本格のほうのリストは「にゃ」というタイトルになっていないのですが、えーと、みんな大好きです!(ささきさん(id:kojimayu)ごめんなさい)(わーささきさんのid間違ってた!iが足りなかった!愛が!重ね重ねごめんなさい失礼しました。ほんとに。ほんとに。)

読書日記『姉飼』

姉飼

姉飼

ホラー大賞受賞作品。表紙の絵のおそろしさと、帯の「君の姉は、さぞいい声で鳴くんだろうねえ」という言葉に釣られてみました。だって、だって。だって、だって。
えーと、内容は、うーん、いまいち。どうしてこれが大賞なんだろう。たしかに面白くはあったけど、大賞になる作品だとは思えません。
あらゆる道具立てが見事であるというのは認めますが、それ以外はこれと言って。あまり狂気も感じませんでしたし、そう残虐でもなかったです。ただ、脂祭だとか、姉の設定だとか、地名だとか、そういうのは本当に良かった。
私は大賞受賞した表題作よりも、『キュービックガールス』のほうが面白かったです。短編として設定も、オチも、かなり完成度が高いように思えます。気軽に書いている感が良かったのかもしれません。設定をかなり説明的に一人称で語るのですが、それも気にならなかったのでヨシ。
『ジャングルジム』も良かったんだけど、ラストがなー。まあ、ありだとは思うのですが。私はこの流れでいくならアホのようなハッピーエンドになったほうが好きです。ジャングルジムがやっちゃうっていうのはすごく面白かった。想像もつかねーよ。
ラストの『妹の島』(というタイトルじゃなかったかもしれない。これまた手元にないのです)は、んー、あんまり好きじゃありません。奥座敷にいる奥さんでしめるの?という謎な感じが。仕上げ一歩手前の構成のまま作品になったような印象でした。全体的には悪くないんだけど。皮下で育つ微小の虫の群れ、という設定は、永久不変的にきもいなあ、と思いながら読みました。ちょっといろいろ半端。

ひとりはみんなのために!私は私のために!

カタン仲間が増えてきましたー!わーい!!とはしゃいでいるうちにとっぷりと日が暮れまして、見事に洗濯物は干せていません!これから干してきます!いいんだ!人生には大切な3つの袋があって、そのうちのひとつはカタン袋(土とか麦とか入っている)というんだ!(あとの2つは胃袋と玉袋)