カレイドスター

ひさびさに4クール目を見直しました。やっぱりすげーや、このアニメ。今まで観た中で、一番泣けるのはやっぱりこれだなぁ。50話51話あたりはもうティッシュを箱でひざの上に抱えて観る姿勢ですよ。
レイラさーん。・゜・(ノд`)・゜・。
このアニメのすごいところは、空の「争いのないステージこそが目指すべきステージ」というところに答えを出すってとこだなーと今回もやっぱり思いました。
舞台に立つということは、役を得たということで、役を得た人がいれば得られない人が必ずいるわけですよ。カレイドで言うなら、空にそんな気はなくてもメイは主役をとれなかった時点で空に「負けて」しまっているし、空はメイに「勝って」しまっている。主役を演じるっつーのはそういうことですよ。
そこに、アリスをやっていたあの盲導犬の彼女によってひとつの答えというか「それでも演者全員の心にも天使はいる(客席を楽しませたいという天使の気持ちが芯にあっての争いだっつーやつ)」という解釈を一応は用意されているんだけど、でもそれじゃ弱い。空があくまでも争いのない、と主張しているのは単に無自覚なだけに見える。
私は空が「争いのないステージ!」とか言い出したときからそれが気になって気になって「あんたはそりゃー才能があるし環境にも恵まれてるし努力もアホほどしてるし主役でいいかもしれないけど、でも、オーディションというものでかろうじて受かってなんとか舞台にしがみつこうとするのが演者ってもんじゃないのかよー」という、この、なんでしょうね。そんなこと、舞台というシステムがある以上ありえねえだろ!!という憤り? でも、空がそれを目指すなら物語的に肯定されるだろうし、てっきりこのまま空の目指していたのはこれでしたー勝負なんていらないんだーわはーって終わると思っていたら、レイラさんですよ!!!!!
あああーすごいな。本当にすごいな。レイラさんすごいな。あのオーディションは、そういう意味で絶対に必要だったんです。あそこで二人を戦わせたカロスはすごい正しいの(私信)。舞台はやっぱり勝負の場所なんだよ。空にそれをわからせることができるのは、レイラさんだけなのですよ。
きちんと勝負をして、そして、最終的には負けて後輩に道を譲らなくてはいけない、なんて、すげー。泣ける。
上記のように思っていたから、私はすっごいメイ贔屓目線でずっと観ていまして、だから一度目に観たときにはメイが真の意味では救われていないように思えてならなかったんだけど、でも、ちゃんとメイのありかたもアリっていう感じに描かれてたんだな。それが見えただけでも再見した甲斐があった。
最終的なあのステージが本当に「争いのないステージ」なのかどうかはちょっと疑問を感じないでもないんですが、でも一度目に観たときよりも自然に受け入れることができたよ。
そしてやっぱりレイラさんとフールのシーンと、アランが客席にいるーっていうところは号泣だなぁ。51話のBパートは舞台そのものの演出含めて全部が泣ける。


こういうの観ちゃうと、舞台を降りたことを後悔しますね、ちょっとだけ。