『終末のフール』伊坂幸太郎

終末のフール

終末のフール

面白かったです。『砂漠』に比べたるとイマイチですけれども、でも十分面白い。
滅亡にむかいゆく世界を描いている小説といえば新井素子の『おしまいの日 (新潮文庫)』ですけれども、どちらも個々人を描いているのに、こんなにも違うもんかーと思いました。伊坂はやっぱり人類そのものの、というか、普遍的な希望を書く作家なんだなぁ。
同じマンションに住む人々を書いていて、ちょっとづつリンクしている手法はいつもの通りで安心感。もう一押しなにかあってもよかったなーとか、欲を持ってしまったり。
子どもが病気の彼が一番面白かったです。