『感染』

感染 (小学館文庫)

感染 (小学館文庫)

あやうく読んだこと自体を忘れるところでした。それくらいに、何もない小説。これはひどい
こんなことが起きましたーそしてこれはこういうことでしたー。へー。〜終了〜
かつて母が私に「ミステリーって、読んでいると人が殺されてその解説をされて終わりでしょう、何が面白いの」といったことがありましたが(そして私はおおいに反発したのですが)、こういう本を読むと母の言葉を思い出します。
何が起きたか、が重要なんじゃない。起きたことをどう見せ、語るか、が重要なんだ。
仕方がないからつっこみをしておくと

なんであそこまで必死に夫の行方を探しているのに、夫が死ぬ直前まで言っていた血液サンプルのことを『なくなっちゃったみたーい」てな具合で放置するんだ。この主人公は白痴か。
あと、この作者はタイトル下手すぎですね。[これはひどい]な一冊でした。